2012年8月30日木曜日

赤い季節トークショー&ライブ.THE GOLDEN WET FINGERS@梅田クアトロ①.8月28日(火)


しまっとけ~しまっとけ~(酒とラッキーストライクに20年以上まみれた声でご一緒に)


阪初上陸。にして、新大阪の駅のトイレに紙がない、ないというのは切れているということではなくもともと設置されていない、買ってくださいというミーニングだと知って、ああ、これがウワサの大阪!帰るころには素っ裸・・・・・・とぶるぶる震えながら100円払って流せるティッシュを購入。
したものの、あとは格別なことは何もなく、歌舞伎町に一歩踏み出したあの気分も、表参道のディオールの赤にくらっくらした陶酔も、キミたちバターになっちゃうよ。と言いたくなるよな首都高速のスピードへの快感も何もなく、ただただ均質化された東京の延長としての繁華街という様子で、もっとディープな大阪カマン!という欲求不満・消化不良の体で今これを書いています。

しかしながら、梅田駅前の高架下、棒切れみたいな還暦あたりの女子が一生懸命なにか抗議文らしきものを、ひたすら原色で紙に書き連ねる。のを、うしろから警備員が面白そうに眺めている。それだけは、ああ、地方に来たのだ・ここは首都ではないのだ、と強く実感しました。
スタンドアローンな都市に触れた経験のほとんどない平成生まれとして、死ぬまでにいくつこういった光景に遭遇できるか、全く予想もつきません。

今回、そんな大阪くんだりまで来た理由は、Thee Michelle Gun Elephantのマネージャー、能野哲彦さんが監督した映画「赤い季節」のトークショー&スペシャルライブ@梅田クラブクアトロを堪能するためでした。
勿論一番のお目当ては、劇中バンドTHE GOLDEN WET FINGERS!
チバユウスケ・中村達也・イマイアキノブ。という"奇跡の編成"――これは、twitter等々で見かけた枕詞ですが――は、まずアーティスト写真がハンパなく良い出来で、イカす・イカれた・イカにもな(バンド名もちょっとイカ・・・以下は言わないでおきましょう、だれが命名したのか、やるなあ。司会のちわきまゆみさんの「1回しか言いたくないんですけどっ。」がエロくて。そういえばヒシダエイジも某加藤さんに敬意を表してGOLDEN FINGERという曲を制作されていますね)、きっとゆっれゆれの音楽が聴けるんじゃなかろうかという甘い気持ちを胸にして、梅田クアトロでジャックジンジャーを胃にイン。



THE GOLDEN WET FINGERS

蹴る!倒す!スタッフが直す!また蹴る!(中村達也氏)

トークショーが終わり(別記します。会場内でかかっていたチバユウスケのソロ音源についても。彼のソロアルバムはかなり期待して良いと思います。)いよいよ待ちわびていたGWFの面々が映画「赤い季節」の映像とバイクの走行音に続いて登場。

まあ正直に見終わった後の感想をここで述べてしまえば、「雰囲気だけで酔える方法を知っているならば。そしてチバユウスケが楽しいだけであなたが楽しくなれるならば。」という種類のステージでして、うなるギターソロ・真に踊るために必要なベイス・エモーショナルな歌詞・絶叫などはほとんどなく、「え?え?まだ?まだなだけよね?」という顔のお客さんも(わたし含め)多少おりました。

しかし、最早チバユウスケというロックアイコンを求めるのは、ただ踊りたい人。だけでないことは火を見るより明らかで、それはときに彼を追い詰める形で苛烈に峻厳にロックの延命を要求してきたファンには想像つかないような、「甘やかし」の人々が、彼に自由(語弊がありそうな。)を与えたひとつが今回だったのだと思います。

だから、雰囲気は本当にナイステイスト。
ステージ向かって右から、白い胸元をひろげる以外は全身真っ黒のチバユウスケ・さっそくシャツを脱ぎ捨て刺青をさらす中村達也(当然イッてる両眼)・美しいロマンスグレーに終始無言のイマイアキノブ、とアーティスト写真の様相をほぼ踏襲し、1曲目の[BABY HONEY BE]の演奏を開始。


[SET LIST]※どなたかの写真を参照。多謝。
1.BABY HONEY BE
2.GWFのテーマ
3.砂の時間
4.世界中
5.Cibilaters
6.夜明けの超特急 SAGAWA
7.しまっとけ~NO BRAIN
8.Teddy Boy
encore.NEW SONG


今回、この[BABY HONEY BE]のように、同じフレーズの繰り返しで構成された楽曲が多く演奏されました。
ミッシェルのときもそのような曲は多数あったわけですが、当夜はいかんせんギターがエモーション不足。もちろんそれを補うように中村達也氏のドラムがこれでもかというほどに打ち鳴らされているので、ぐらぐらとするきぶんはちゃんと湧いてくる。
最早中村達也のソロといっても過言ではない圧倒的なパフォーマンスにあががががががと内臓がきしむ音まで。

また、イマイアキノブ氏の弾くギターがところどころ揺れていてたのはグッド!(スプレー缶によるスライド。弾き終わり、後方に缶を放り投げるところまでカッコいい)
もっともっと弾いてくれよ!と鼻息を荒くしたものの、前述のとおりこれは"チバユウスケを甘やかす会"なので、ほとんどのギターソロをチバ氏が担当、それをあったかい目で見るという、なんというか・・・・・・まあ、そういうことなのです。GWFは。笑

しかし、2曲目の[GWFのテーマ](インスト)や、[しまっとけ~NO BRAIN]なんかはストレートによかった。[しまっとけ~]はほぼ「しまっとけ」という歌詞しか聴こえず(他もなにか歌っていましたが)、ああ、しまってほしいんだなということを胸に刻みました。

MCについてはけっこう多め、チバの「ハジメマシテ。(ねっとりと)」や「この三人みんな忘れっぽいからさ~」「(「達也~!」という歓声に続いて)健忘症のひとのことなんていうか知ってる?"けんちゃん"っていうんだよ。」などなど、いかにも楽しそうな彼の気分。
そしてアンコールが終わり、ノリノリで楽屋にひっこんだチバユウスケを見て、「なんかそれならそれでいいかも。」と思ったわたしもとっくにロック教の信者ではなく、ただただひとりの温いファンなのであります。

ということで、9月はじめの渋谷のイベントに行かれる方は、是非そのような「甘やかし」をたんと用意して(もちろんキレキレひりひりの音楽への期待は家に置いてきて笑)臨んでください。

書き残しがあれば、別記事を立てて追加します。以上取り急ぎGWFレポートでございました。


そんなGWFのレポートはこちら。「赤い季節トークショー&ライブ.THE GOLDEN WET FINGERS@梅田クアトロ②.8月28日(火)

ソロ音源についてはこちら。「SNAKE ON THE BEACH.DEAR ROCKERS.レビュー」


筆記中BGM
Miles Davis (Live Montreux / 1973)(サイコーッ!黒色の指の美しさ!)
Miles Davis Live Electric and Brutal @ Berlin 1973(サイコーッ!サイコーッ!)